男女群島2泊3日の旅 1日目
日中は潮の走る水道筋に.....っと思っていた願望は北西風13mにて撃沈。
ですので、ここ「二重奥」の横潮を攻略するしかありません。時折、回り込んで来る風はかなりの強さ.....。それに加えて潮は横流れなので釣り辛い事は想像のとおりてす。少しでも風の影響を和らげようと、道糸細めに重めの2段ウキ仕掛けを選んでみました。
・ 竿 マスターモデル尾長H 5m
・ リール トーナメント競技 LBD
・ 道糸・ハリス サンライン ブラック2.25号
・ ウキ 釣研ツインフォース(2段ウキ) 5B
・ ハリ 尾長くわせ7.75号
・ タナ 3ヒロ~
竿と糸のバランスが悪い感じですが、取り回しの良い5m竿はこれしか持って来ておらず、少々のウオならタモを使わずにブリ上げてやろうって寸法です。

潮は左から右へ。風も左から右に吹き抜けていきます。時折吹き付ける突風は身体の平行バランスを崩すほど。タイミングを誤るとマキエも思う所には打てません。そんな状況の中、第一投を正面左のポイントに放り込んでみました。「二重鼻」方向に流れる潮に乗せて仕掛けを流していきますが、風に道糸を取られて仕掛けは内へ内へと入っていきます。ナカナカ自分の思うようなラインに仕掛けを流せない状況でしたが、「二重奥」の魚影はかなり濃いのでしょう、一投目からウキはスパっと海中に消えました。鮮明なアタリだったのでイスズミかと思ったのですが、上がってきたのは40をチョイと超えたクチブト君。嬉しいDay Attackでの一尾となりました。

その後もアタリは続きましたが、一投目に食って来たような良型はナカナカ姿を表しません。干物用の小型クチブトは既に規定量に達しているので、ゴックンしていない個体は海に帰っていただきながら釣りを続けます。松田名人は小型のクチブトもエサトリと同様に考えて分離すると釣りビジョンで語っておられたのを思い出し、マキエの位置、仕掛けの投入点、タナ.....それらを変えながら良型が食ってくる結果を探求してみます。しかし、そう簡単に上手くいくハズはなく、たま~に食ってくる良型のクチブトに対して、次の試行錯誤を繰り返す輪廻の釣りとなりました。

16時過ぎ.....ブラックカイザーの見回りTime!
釣果を船のクーラーに納め、魚のエサと我々の食料を磯に下ろします。ブラックカイザーを見送った後、まだ日は高い状況ですが少し早いディナーをとる事に.....。今夜のメニューは高島師匠が用意してくれたヒレ肉とタンの焼肉定食。そのゴージャスなディナーを平らげたところで、今釣行2度目の夜釣りに突入する事になりました。
タックル&仕掛けは昨夜と同様にタナを2ヒロとして釣りを開始。
その開始早々、連発で2尾のオナガ捕獲に成功しました。

その出だしの良さに今夜はしてやったり...っと思っていたのですが、その後が続かず。妖しく光るケミホタルの光を眺めながら、来るかもしれないオナガの一撃を構えて待ちますが ”らしき反応” はありません。変化の無い釣りに集中力も途切れがち...なので、少し仮眠を取ることにしました。最初は岩場にもたれかかり素のまま寝ていたのですが、吹き付ける風が冷たくてとても寝てはいられません。仕方がないので入ったら出にくい禁断の寝袋を使う事に.....。チョイと目を瞑ったつもりでしたが、覚醒したのは5時間余り経過した午前1時過ぎの事でした。
釣りを続けていた高島師匠に状況を聞いてみると、大きなサバが食ってきたとの事.....。大きなサバと聞いてはゆっくりと寝てはいられません。そそくさと寝袋を片付け、釣り座に戻って仕掛けを沖目に放り込んでみました。1投、2投....磯際を狙わない釣りを繰り返します。その数投目、妖しく漂っていたウキがピュ~っと海中へ。合わせをくれてやるとけっこうなゴウリキで引き回ります。サバを確信してのヤリトリでしたが、そのサバの本領である横走りを存分に楽しんで磯上にブリ上げ一閃。磯上でビビビビッ....と細かい痙攣を見せるサバ。その体躯は50cmを優に超えていました。

サバを2本確保したところで、沖を狙うのを止めて瀬際に視点を戻します.....。
サバからオナガに狙いを変えた訳ですが、マキエに狂ったサバは磯際でもバンバンに食ってきました。持ち帰りの処理が面倒なので釣ってはリリースを繰り返します。サバがウロウロしていてはオナガは薄いか.....そう思って釣りを続けていましたが、サバの食いが止まった直後から今度はオナガのアタリが頻発。食いが浅いのか針ハズレによるバラシもかなりありましたが、ブラックカイザーの朝の見回り時刻までオナガは順調に当たってくれました。

⇒男女群島2泊3日の旅 2日目~

男女群島の海の幸

オナガもたいへん美味しかったのですが、 ↓ のお造りには遠く及びません。
外道なんですが上には上があるものですね。

KING OF 青物.....。
男女群島で釣った場合、新鮮な状態で持ち帰るのが難しいので万人には薦められませんが、私は未だに男女群島産のサバで当たった事がありません。表現に語弊はありますが......
「当たっても本望!」 そう思えるくらい美味しいお造りでした。
ちなみに、同じ日にヘラクレスで遠征した徳島の友人にこのお造りの画像を送ったら、煮付けにする予定だった鯖の身を柳葉で削ぎアレルギー薬を片手に食べてみたとか...(笑)
彼も相当なツワモノです。

男女群島2泊3日の旅 初日夜
今回の鬼タックルは前回の日帰り釣行とほぼ同じモノ.....
・ 竿 がまかつ 我夢者5号
・ リール シマノ レマーレ8000D
・ 道糸・ハリス サンライン ブラックマークX8号 Vハード8号
・ ウキ キザクラ 3B + 水中ウキ3B
・ ハリ 夜釣王6号
・ タナ 2ヒロ~
設定したタナが取れたらジワリとウキが沈むイメージですが、このジワリの程度がナカナカ難しく、その度合いの調整にけっこうな時間が掛かります。タナで変わり潮で変わりは想像のとおりですが、その微妙なジワリをビシバシ掛け合わせていると、弱ちぃ引きでハタンポが上がってきました。コヤツらは集団で屯しており、近くに本命が居ないとナンボでも食ってきます...。ある意味、本命の探知機として機能する事もあるのですが、このハタンポ系のウオは歯がザラザラなのでゴックンされるとハリスが痛んでやおーいきません。

前回、「ヤスナガ」で味わったハタンポとキンギョの大祭典を思い出すいや~な展開。
何とかならんか......とマキエのタイミングを変えたり、タナや仕掛けを弄ったりと確証の無い悪あがきをしていたら、意外に早く本命からの便りがありました。
海面下ギリギリを漂うウキ。そのウキがゆっくりと海中に入りかけた瞬間、半信半疑で合わせてみると確かな重量感が竿にズン。次の瞬間、沖側に向けて青物系の走りを見せましたが、上がってきたのは ”これぞ尾長!” っと言わんばかりの見事な尾っぽを持った本命君。
マキエにつられて浮いたのか、2ヒロ程度のタナで食ってきました。

ウキを沈めるか浮かせるか.....
これはその時々の判断となりますが、今回の夜釣りの本命君は活性が悪いのか頭が賢いのかは分かりませんが、サシエを離す輩が多くてウキを気持ち良く沈めていては上手くアタリが取れません。なので、ウキを浮かして釣る事になるのですが、アタリ自体が微妙なので合わせるタイミングを逸してしまうと、これはこれでけっこうなストレスに.....。
夜は気持ちよくドーンと食えよ.......
そんな事を念じて釣りを続けますが、このいや~な傾向は改善されず.....。
徐々にドンゴロスの膨らみは大きくなりましたが、神経質な釣りはその後も続きました。

夜が白々と明けケミホタルの光が見えにくくなってきた午前7時.....
「二重鼻」方向にユルユルと流れる潮に乗せて仕掛けを流していると、バリバリバリ~っと一気に道糸が引き出されました。深夜には無かったアタリ方だけにビックリ半分での大合わせとなりましたが、敵もその違和感にビックリしたのか、ガゴンガゴンと半端ない抵抗を示します。その今までにない重量感と引きの強さに半分ビビりながらのヤリトリとなりましたが、何とか我が釣り座の正面に連れて来る事に成功。後はタイミングを読んでブリ上げるだけですが、薄明かりの中で見えた魚体はけっこうな大きさがありました。
ここまで必死こいて連れて来ておいて、ブリ上げ途中にバラしてしまっては目も当てられません。なので、ここは確実にと今回初のタモ出動。夜明けと豪竿の利により1発でタモ入れ成功。タモの柄を引き寄せる時の重量感に久々の60UPを思いましたが、残念ながら大台の寸にはチョイ足らず。夜だったらバラしていた可能性大なので、夜明けに助けられた1尾となりました。

午前7時40分 ブラックカイザーが朝の見回りにやってきました。
昨夜の釣果を船のクーラーに入れるため船に乗り込みます。すると、ドンゴロスから飛び出たオナガの尾っぽを見た山見船長......
「太かね~! (笑)」 .....っと祝福してくれました。
釣果をクーラーに納め天気の状況を聞いてみると、夜半から吹き出した北西風は徐々に強くなり、現在13m程度吹いているとの事。この状況では昼の瀬替わりも無理そうなので居座りを決意。今夜のエサも受け取ってブラックカイザーを見送りました。
⇒男女群島2泊3日の旅 1日目

男女群島2泊3日の旅
今回、出港する船は2泊3日便のブラックヘラクレスと1泊2日便のブラックカイザーの2船。色々な情報が交錯する状況でしたが、可能なら2泊3日釣行のエントリーだったので、ブラックヘラクレスに乗るのかと思いきや、前田船長いわく.....
「ヘラクレスは40名超なんで、行きはカイザーに乗って帰りはヘリオスに....」
今朝、ブラックサムソンが香港のお客を乗せて出港しているので、今日だけで100人余りのお客が男女群島に寝ることになります。サムソンは既に男女群島ですが、 よーいドン! で出港した場合、ヘラクレスとカイザーの足の差は歴然。足が早くて最後まで乗り換えの無いヘラクレスで行きたい願望はアッサリと打ち砕かれる事になりました。

最後に着いてヨカ磯は空いているのかっ......
そんな不安を抱きながら荷物の積み込みが始まりましたが、早く出港しないとヤバイ感じを皆さんが抱いているようで、テキパキと積み込みは進み13時30分には完了。ヘラクレスより早く積み込みが完了したのはイイのですが、遅れて来る客が2名いるとの事でそのまま待機.....。その間にヘラクレスは2800馬力の咆哮を轟かせながら男女群島へ走って行ってしまいました。

結局、遅れて来るハズの客も来ず、定刻の14時にブラックカイザーは田平港を離岸。さして揺れる事も無く、約3時間30分の航海で男女群島は男島に到着しました。「八女」から瀬着けが始まりましたが、出港前に想像したとおり、有名処の磯は既にお客が立っており、ナカナカ良い磯は空いていません。北系のウネリが強いので東岸への展開となりましたが、ブラックカイザーは南下、北上を繰り返しながらお客を磯に下ろしていきました。

「yukimaruさ~ん 行きましょう.....」
山見船長から声が掛かったのは女島は「長崎鼻」のあたり。良いタイミングで声は掛かりましたが、沖のハナレ磯が空いているとは思えないので、ワンド回りを覚悟します。案の定、ブラックカイザーはワンド側に舵を切り、徐々に減速。 「二重奥」という磯にホースヘッドを押付けました。
この周辺には何度も上がっているので、勝手知ったるなんとやら.....。荷物を高場に上げて一段落したところで、高島師匠の持参した御神酒で今回の安全釣行を祈念します。
「大きなオナガが釣れますように......」
煩悩をだらけのお祈りを済ませたところで、夜釣りの準備。ロッドケースから鬼タックルを取り出し、頑丈一番の仕掛けを組み上げます。そして、日がドップリと暮れたのを機に夜釣りの開幕。マキエを足元に打ち、ケミホタルを背負ったウキを女島の暗い海に放り込んでみました。
⇒男女群島2泊3日の旅 初日夜

ネギらーめん
道の駅 海のふるさと館

鮮魚や加工品、弁当などが売ってありますが、とにかく醤油の種類が豊富.....。
小瓶で売ってあるので買い易くお土産にも喜ばれます。

今回は「赤なまこ」があったので買って帰りました。
ちなみに、アジなどの刺身も売ってあり全て試食可能.....。
刺身の試食って味、鮮度に自信がないとできないでしょうね。

ちなみに、赤なまこは地方価格の約半額... w( ▼o▼ )w オオォォ
イイ買い物ができました。
859-4507
長崎県松浦市志佐町庄野免226-30
道の駅松浦海のふるさと館 (休日 年中無休 営業時間 7:00~19:00)
TEL 0120-062-004 FAX 0956-27-9502

男女群島 「青木東」
それをパラパラと足元に撒いてみます。すると、待ってました!っとばかりに登場したのはイスズミにカゴカキにサンノジの軍団。エサ取りが多いと聞いてはいましたがこれほどとは.....。
取りあえず配合剤のブレンドは取り止め、仕掛けの準備に掛かりました。

ここ「青木東」は瀬戸の中央に位置するため、ド本流の釣りが楽しめます。潮が早い上にエサ取りが多いので、私流では軽い仕掛けが使えません。取りあえず、B程度の負荷を選んで仕掛けを組み上げてみました。
・ 竿 アテンダー2号
・ リール トーナメント3000SH LBD
・ 道糸・ハリス サンライン ブラック2.5号
・ ウキ 松山3-3 (B)
・ ハリ 尾長7.5号
・ タナ 2ヒロ~
今は下げの時間帯。しかし、潮の勢いはまだありません。ですので、エサトリの跋扈は当たり前ですが、先ずは分離を試みます。足元にドバドバ...沖にチョロっとマキエを打ち、頃合いを読んで仕掛けを「喰わせたいポイント」に放り込みます。暫くすると全負荷を一身に背負ったウキはシブシブの状態から徐々に海中に向けての潜行を開始。その潜行度に合わせて道糸をゆっくり送っていると、ブラックラインに施されたピンクのマーキングがスッと走りました。間髪入れずに竿を起こして合わせると確かな重さが竿にズンっ。竿を腰だめの位置に持ってきて、更に締め上げると、敵もその抵抗にビックリしたのか、シャープな抵抗を披露します。程なくして浮いてきたのは本命のクチブト君。エサトリだらけの海から引き出した嬉しい1尾となりました。

時間の経過と共に下げの潮流は勢いを増し、ド本流の様相を呈するように.....。
こうなると「本流の住人」がバンバン食ってきそうなものですが、そうは問屋がおろしません。緩い流れの時に喰ってきたような良型のクチブトも何故か姿を消し、足の裏~30cm程度の干物サイズが1投毎に喰ってくるようになりました。干物用のクロの数は既に十分.....。釣ってはリリースを繰り返しながら、何とか良型のタナを探索してみますが、本流の遥か沖からも小型の便りが届きます...。

仕掛けは入っているハズですが、更に重たい仕掛けに交換してみる事に。
3B強の負荷に耐えるウキを道糸に通し、2BとG1のナマリを打って本流に放り込んでみました。本流の複雑な潮流に揉まれて即、ウキは潜行開始。バラバラと出て行く道糸を指の腹で加減しながら様子を伺います。すると、一定の速度で出ていた道糸が速度を変えてバリバリバリ~。大きく竿を起こして合わせをくれてやると、本流の勢いに乗じたウオの引きはナカナカの強さ。引ったくるようなアタリと重く簡単に底を切らない強い引き味に尾長を確信。針ゴックンにビビリながらのヤリトリとなりましたが、タックルの強さが功を奏し無事にタモ入れに成功。「青木東」の激流に潜む本流の住人に巡り会う事ができました。

午後3時30分.....ビール休憩。
豪快な下げの本流はすっかり影を潜めて上げの潮へと変化中。今からは上げの潮を釣る事になりますが、今夜は風が変わるので、この磯で夜釣りをする事は不可能。夕刻の見回りまで1時間くらいはありますが、ドンゴロスは既にステンディング...魚の入る余裕も少ないので、竿を納めてブラックカイザーを待つ事にしました。

16時過ぎ.....轟音を響かせてやって来たブラックカイザーに乗り込み今夜の宿を探します。
「yukimaruさ~ん 何処行く?」
今夜の風が悪く、良い磯が無いのでしょう、山見船長はマイク越しにそう尋ねてきました。
「何処行く....っと言われても......。 マルヒは?」 「・・・・・」
帆立岩を擁する中ノ瀬戸の名礁群を横目に見ながら、そんな会話をかわしました。

ブラックカイザーは中ノ瀬戸を通過し、「イナマス」にお客を下ろした後、「ヤスナガ」にホースヘッドを押し付けます。「ヤスナガ」のお客は磯替りするようで、全ての荷物は回収体制。
それを見た山見船長 「yukimaruさん ここに乗らん?」
前の客が磯を替るという事は釣れてないって事.....なので、少し躊躇はしましたが、磯が選べる状況ではありません。おまけに以前から乗ってみたい磯の一つだったので...... 「乗りま~す!」
yukimaru今夜の宿はハナグリ島の 「ヤスナガ」 となりました。

瀬際の形状を確認してから夜釣り用、鬼タックルの準備に掛かります。
・ 竿 がまかつ 我夢者5号
・ リール シマノ レマーレ8000D
・ 道糸・ハリス サンライン ブラックマークX8号 Vハード8号
・ ウキ キザクラ 3B
・ ハリ 夜釣王6号
・ タナ 2ヒロ~
磯際のタイドプールにはイスズミやカゴカキなどのエサトリ軍団が入っていたので、昼間の釣り人はかなり苦労をした模様.....。マキエも相当量入っていると思われるので、夜のデカバンの期待度は上がります。問題は活性かな.....そんな事を思い描きながら丁寧にタックルを組上げ、夜の帳が降り始めたのを頃合に、「イナマス」側に釣り座を取って夜釣りの火蓋を切って落しました。

見えない夜釣り。頼りになるのはケミホタルの光とたくましい想像力、そして折れない心が必要になります。マキエを打ち、仕掛けを放り込み、ケミホタルの光を目安に追いマキエを打つ。アタリが無い時は、この単調な釣りを如何に我慢するかが夜釣りのキモとなりますが、今宵は早い段階でアタリをキャッチ。海面シブシブで妖しく光っていたケミホタルがゆっくりと海中に入っていきました。ウキは浮かす設定だったので、間髪入れずに即合わせ!すると、ブルブルと弱々しい引き味で妙なウオが上がってきました。正式名は知りませんが、おそらくハタンポの一族。招かざる客ではありますが、無反応よりもマシ。そう前向きに考えながら次の一投を放り込みます。すると今度は仕掛けが馴染む前にウキが入って行きました。食ってきたのは俗名:キンギョ。本命が居ないのか、エサトリの活性がすこぶる高いのか、その後もハタンポの一族は釣れ続きました。

外道のオンパレードに対しタナを変えて応戦しますが良い結果は出ません。なので、敵前逃亡...。釣り座を「石塚」側に変え、瀬際を探ってみることにしました。潮は当て気味に入って来ているので、沖にマキエを打って瀬際に仕掛けを落ち着かせてみます。潮が当てて来るので、ヘタすりゃ根掛かりの危険な状況ですが、幸いにもハタンポの一族は食っては来ず...サシエ丸残りの時間が続きました。そこで、G1のナマリをハリスに追加しウキを沈めてみることに。3ヒロのタナが取れたらジワリジワリと沈める戦法ですが、たまたま時合が来たのか沈め作戦が功を奏したのかは分かりませんが、竿引きのアタリをキャッチ。ビックリ半分で合わせを入れると、敵はそのゴウリキで瀬の先端を回り込もうと大突進。 「ヤバ.....」 我が手に握りしめたフカセ最強竿の胴を締め上げて、その力に対抗すると流石のゴウリキも瀬を回り込むことは叶わず、徐々に弱っていきました。しっかりと浮かせてハネ叩きの音を確認。 せーのーぅ...で磯の上にブリ上げました。
「ババぢゃぁあるまーのぅ...」 キャップライトのスイッチを入れて魚体を確認。
ライトに照らし出された魚体は茶色の強い尾長グレ。本命捕獲にホッとした瞬間となりました。

瀬ズレでザラザラになったハリスを取り替え次の1尾を狙います。
当てて来る潮は相変わらず。負荷を受けたウキは妖しい光を放ちながら海中を探索します。その妖しい光が一気に沖に向けて走ったのは投入から早い段階でした。俗に言う 「流星アタリ」 ですが、その走り方はまるでサバ。頭に?を浮かべてのヤリトリとなりましたが、上がってきたのは本命の尾長君。先ほどよりもチョイと小ぶりでしたが、嬉しい本命の連チャン劇となりました。
二度ある事はなんとやら...名礁「ヤスナガ」の底力に期待して仕掛けを放り込みます。
すると、またもや 「流星アタリ」 が炸裂!出来過ぎの展開にニンマリと笑いながら合わせを入れてウオと対峙します。ガゴンガゴンと引き回るウオ。その力を竿の強さで強引に押さえ込み.....
「うおおぉぉりゃぁ~!」 の掛け声と共にブリ上げ一閃。キャップライトで磯上に横たわる魚体を確認すると.....なんとそれは巨大なババ。二度ある事は...三度あるとは限らないとなりました。
その後、当てていた潮は向きを変えて沖向きに出るように...。
格段に釣りやすくなったのは良いのですが、再びハタンポの軍団に苛まれる事になりました。タナを変え、負荷を変え、再び釣り座を変え...考えうる限りの事はしましたが、ハタンポの軍団をかわす事叶わず.....。午前2時過ぎ、辛抱の棒はポッキンっと音を立てて折れ、ブラックカイザーの朝の見回りにて撤収する事を決めました。


男女群島産の干物
干物用を10匹程度は釣って帰るように厳命されての釣行でしたか難なくクリアー。
以前は男女群島で30cm程度のクロを数釣ることは、違う意味で難しかったのですが近年はかなり簡単。年々、小型化が進んでいる証拠のような気がします。
そんな男女産の小型のクロですが、今回は15枚ほど持ち帰りました。
2枚におろして計30ピース。これをラップに包んで親しい方に配ります。今回は干したタイミングに寒気が入り、空っ風が吹いたのでかなり良い感じにできました。

最近、干物作りの腕が上がったのか、年配の方には生のクロよりも喜ばれるように.....。デカバン尾長をお裾分けして、ビックリした顔を拝見するのは釣り師冥利に尽きますが、干物のように手間暇掛けて作った一品をお裾分けして喜ばれるのもこれまたイイものですね。
小型ばかりを狙っている訳ではありませんが、次回も挑戦したいと思います。

男女群島 日帰り遠征
金曜日の18時過ぎに広島を出発。お世話になる「あじか磯釣りセンター」に着いたのは日付の変わった翌午前1時過ぎの事でした。エサの手配を済ませて、乗船名簿に記入。暫しの休憩を事務所で取ろうと試みますが.....先客の放つ 「男女のウオはワシが全部釣っちゃる!」 .....って感じのオーラが事務所に充満しており、とても休んではいられません...(笑) なので、早々に退散。あっちにウロウロ、こっちにウロウロの無意味な時間を消化しました。

今回、お世話になる船は山見船長が操るブラックカイザー。
そのブラックカイザーのエンジンに火が入ったのは午前4時20分の事でした。
いつものように缶ビールを1本喰らって、船尾のベッドに潜り込みます。昨夜、ほとんど寝てなかったので意識不明になるのにそう時間は掛からず、おそらくは大イビキ.....(笑)。 尿意で目が覚めデッキに出た時は下五島は大瀬崎の沖を通過しているところでした。

スッキリしたところで再びベッドに潜り込み目を瞑ります。北方向からのウネリを遮ってくれていた五島列島の島影から外海に出た影響で船底をドーンドーンと叩く衝撃を感じながら、覚醒と睡眠の狭間を行ったり来たり。寝ているのか起きているのかよく解らないような時間を過ごしていましたが、船がスロー運転になったのを機に覚醒。アウターを着込んでデッキに出てみると、ブラックカイザーは男島の有田瀬に着いていました。

まだ北からのウネリが残る中、ブラックカイザーは西側の磯に展開しながら徐々に南下。夜半からは今とは真逆の南風の風が吹くらしく、山見船長も慎重に磯選び.....。ブラックカイザーは女島の「マルヒ4番」まで南下したところで、ハナグリ瀬戸へと転舵....「重箱」、「丸瀬」とお客を下して今度は男女群島の東岸を北上していきます。そして、中ノ島に差し掛かったあたりで.....
「yukimaruさ~ん 次、行きましょう!」 っと声が掛かりました。
ブラックカイザーは中ノ島とクロキ島の間の瀬戸に突進。まだ潮が高いためか時折、飛沫が上がる磯にホースヘッドを押し付けました。
「青木? こりゃまたマニアックな磯を..... ψ(`∇´)ψ ケケケッ」
ニンマリと笑いながらポーターさんから荷物を受け取ります。

下りたのは中ノ島とクロキ島の瀬戸の中央に位置する 「青木東」
「今夜は南が吹くので磯を替りま~す。夕方頃に来ますから.....」
ブラックカイザーを見送って、荷物を飛沫の掛からない安全な場所に移します。先ずは毎度の恒例行事である安全祈願。群青の海にお酒を撒いて、今年の遠征の安全を祈念します。そして、残りのお酒をグイっと引っ掛けたところで、マキエの準備に取り掛かりました。

サンライン ロッドケースのインプレ
先週の男女群島日帰り遠征にて筆おろし.....。
日帰り便ですが、一泊二日の遠征と同様のタックルを詰め込んで行ってきました。
素材や本体部の収納には全く問題を感じませんでしたが、不便な点が少々.....。
今から購入される方は少数だとは思いますが、参考になれば幸いです。

このロッドケースには本体の両脇にサイドポケットが装備されています。
実際に物を入れるまでは、便利な感じに思えていたのですが、これが意外に使えません。
マチが小さくて長さも寸足らず.....。 (゜◇゜)ガーン
なんと、70cmのシャクが1本しか入りませんでした。72cmのシャクなどは全く入らず、夜釣り用に使っている大カップのシャクなんぞはマチの大きさ不足でかなり窮屈な状態となりました。瀬戸内海の磯でチヌを狙う時にはロングバージョンのマキエシャクは必携で75cm以上のシャクを使う事もあります。
サンラインさんは瀬戸内側のメーカーなのに。
デザイン重視??? 某テスターのシャクは短いから???
今回は本体部にシャクケースごと収納しましたが、その都度シャクケースに仕舞うのはかなり面倒。やはり、サイドポケット部にサッとスマートに収納したいものです。本体の大きさと造りが良いだけにこのサイドポケットの寸足らずの大きさは残念に思いました。

男女群島 日帰り便
永らく男女群島に釣行していますが、最初から最後まで日帰り便での釣行は今回が初めて.....。
土日しか時間が無い方にはもってこいのプランですが、この男女群島への日帰り便は通常の釣行のように朝、竿を出して夕方に納竿するというスケジュールではなく、その日の午前中に竿を出して翌午前中に納竿するというスケジュールとなります。要は日付変更線の時間が違うのですが、概ね朝5時に出港して10時頃から男女群島で釣りを開始、そのまま夜釣りを敢行して翌朝の9時頃に納竿し13時頃に帰港となります。

約24時間ぶっ通しの釣りとなるので疲れるのは必定ですが、私は早々に諦めて午前3時からは船の住人となってしまいました。昼~夕方の釣りにおいて、久々に納得できる釣りが出来た事もありますが、時間単価が高い日帰り便なのにチョイと往生際が良過ぎ.....(笑)
歳を重ねて往生が近くなると「釣欲」という大煩悩も徐々に薄くなるようですね。
イイのかワルいのか..... w( ▼o▼ )w ドッチ?
ちなみに、男女群島に滞在する時間単価は概ね以下のようになります。
日帰り釣行(24h) ≒ 1,460円/1h
1泊2日(39h) ≒ 1,030円/1h (ご飯2食付き)
2泊3日(63h) ≒ 800円/1h (ご飯4食付き)
装備やエサの量が違うので一概には言えませんが、日帰り便は他のプランよりかなりバブリー...。
時間単価が高いので、「休めない ゆえに 疲れる」 .....っとなります。 ヾ(▼ヘ▼;)アタリマエ!
時間単価が高い上に船で寝ていては話にもなにもなりませんが..... (゜◇゜)ガーン
次回はまじめに。

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