下五島 大瀬崎「黒バエ」
その副作用からか少し気怠い早朝の午前6時、昨日と同じく荒川の港から出港となりました。
まだ暗い中、都丸は玉之浦湾を出て大瀬崎方面を目指します。昨日まであった大きなウネリはすっかりと落ちて、素人目に見ても良さげな磯に乗れそうな感じでした。
本日、同礁してくれるのは若手のM君。
naoさんのお勧めにより、仲間内のトップで下りたのは「黒バエ」という磯でした。

「下げの潮が左に走りますから、左側に立って仕掛けを流してください~。」
船長のアドバイスを得て、私は足場の良い磯の中央に、M君は一番左側に釣り座を取りました。
先ずはマキエを打って潮の観察.....生、ボイル、赤アミに少しのV9を混ぜたマキエをドボンドボンと目の前の海に放り込みます。すると、マキエはユルユルと真下に沈降。時間的には下げ潮に入っているハズなんですが、少し遅れているのか....???
下げが走る=下げゴンゴン ⇒ 潮も重いハズ... V(`∇´)V
勝手にそう理解して昨日と同じG2負荷を選択。道糸、ハリスも昨日と同じ号数をセットして、「黒バエ」の海に放り込んでみました。狙いのタナは約3ヒロ、1ヒロの遊動が落ちてハリスが潮に馴染んだら、ジワリとウキが潜航する設定ですが、潮が軽いのか効いてないのか、仕掛けが上手く馴染んでくれません。アタリが取れないままでは話にならないので、直結部に打ったG2のナマリを外し、直結部とハリスにそれぞれG4を打ってハリスの張りを強くしてみました。すると、数投後、明らかに違う力でウキが海中にピューッ.....。間髪入れずに合わせをくれて戦闘開始。大きく竿を煽って相手の大きさを計ってみると、敵もビックリしたのか海中深くに突進・・・しかし、我が愛竿アテンダーの敵ではなく、その黒い体躯を海面に横たえる事になりました。

その後も小型主体ではありますが、クチブトのアタリはポツポツと拾う事ができ、退屈しない時を消化。しかし、待てど暮らせど「下げゴンゴン」の潮はやってきません。そればかりか、時間の経過と共に右に行ったり左に行ったりと不安定な状態に。東方向から吹いてくる風も次第に強くなってきたので、狙いのタナに入りきっていないと推定。打開策として仕掛けを重くしてみることにしました。ポケットをまさぐると、1.2g負荷のウキがあったので、それを採用…(笑)。直結部にBBのナマリを、ハリスの中間部にG2のナマリを打ってフラフラの潮の中に投入してみます。

我が期待を一心に受けたヘビーなウキはフラフラの潮に馴染んでシブシブに・・・。そして、ユラユラと妖しい残像を放ちながら、海中にゆっくりと潜行して行きます。そんな我が分身を偏向グラス越しに見守っていると、違う速度でスーッと海中深くに引き込まれていきました。待ってました!っとばかりに、大きく竿を起こして合わせを一撃。すると次の瞬間、今までの相手とは一段違う重い引きが返ってきました。海の底で抵抗する重量感ある引きは本命のそれ。今までとは違う重さに、けっこうな良型を確信・・・勝負する右腕にも力が入ります。しかし、ヤリトリの途中でクロとは違う妙な違和感が・・・。そして、一瞬チラリと見えた魚体色も何か変でした。頭に「?」を浮かべてのヤリトリでしたが、サラシの際からザバ~ンと浮いた魚体を見てビックリ! それは瀬戸内海で慣れ親しんだチヌさんでした...(笑)

よくよく考えれば玉之浦湾は巨チヌの宝庫。この近辺にチヌが居ても不思議ではありませんが、全く頭に無かったウオなので何となく肩すかしを喰らったような気がしました.....(笑)
チヌが喰ってきたので、この後の展開に変化在り・・・かと思いましたが、「黒バエ」の魚影は濃いようで、本命のクロは納竿時刻までポツポツと喰ってくれました。
13:00 納竿
結果、黒バエの尾長は不発。クチブトの数釣りで今回の大瀬崎釣行をを終える事になりました。
最後まで期待の下げ潮は走らず.....本流のライセンスを取得する事は叶わぬ事に....(笑)
次回は下げが走る時、再挑戦してみたいと思います。

この辺りの磯の摂理は一見の価値あり。
一番下の画像は嵯峨の島....。 丸銀が直行便で渡すそうですが、ここも凄い釣り場と聞きました。運を味方につけないとナカナカ来れるフィールドではありませんが、日頃の行いをキチンとして…(笑)、訪れたいと思います。

